えむべえ家の資産

【米国株投資】勤務医からみるアボットラボラトリーズ<ABT>

こんにちは、えむべえです。

地方都市で勤務医として働き、子供3人を育てながら、子供たちの教育費、妻と自分の老後費用などをコツコツ準備しているアラフォー医師です。

今日はえむべえの保有銘柄の中で比較的優秀な成績を収めてくれている銘柄を紹介させていただきます。

会社の名前は、「Abbott Laboratories(アボットラボラトリーズ)」です

2021年3月22日の終値は、121.47ドルです

アボットラボラトリーズは米国のヘルスケア企業

アボットラボラトリーズは、1888年にアメリカの医師であるウォレス・カルビン・アボットが設立したヘルスケア企業です。

本社はイリノイ州にあります。

設立者のアボット氏は、1885年にミシガン州立大学を卒業し、その3年後にシカゴにアボット・アルカロイド会社を設立しました。

28歳で大学卒業して、3年後に会社設立というのは、すさまじいですね。

初期の会社の業績の詳細はわかりませんでしたが、比較的順調だったと思われ、1907年にはロンドンでの活動を始めました。

当初は、治療薬や検査薬の開発が主たる業務であり、

HIVの血液検査試薬の開発や、抗菌薬、分子標的治療薬など多くの製品開発をおこなってきました。

一方で、現在の事業は大きく4つに分けられています。

  1. 後発医薬品(Established Pharmaceuticals)
  2. 栄養製品
  3. 診断関連製品
  4. 医療機器

いずれもヘルスケアに関する重要な事業で、それぞれに柱となる製品を有している大企業です。

過去に会社を支えてきた新薬開発部門は、2013年1月1日、アッヴィ合同会社として分離独立しています。

新薬開発は当たれば大きいですが、莫大な資金を必要としますし、後発医薬品の使用が解禁されると、利益が小さくなりますので、

必要とされているものの、継続した利益を得るのがむずかしい事業といえます。

ということで、アッヴィ合同会社を設立し、資本も完全に分離独立しているようです。

後発医薬品事業は安定、ただ薄利多売で訴訟リスクもあり

日本では、ジェネリック医薬品と言われることが一般的です。

後発医薬品は、成分が同じで製造工程が正しければ同じ薬を製造できるため、

製薬のノウハウがあり、品質を管理できるノウハウがあれば、安定した事業運営が可能です。

すでに使用されている先発品のなかで、使用量が大きく、副作用が少ない薬に特化すれば安定した利益も得られるということになります。

日本では、2020年12月に小林化工というジェネリック医薬品メーカーが、抗真菌剤(カビに対する薬)の内服薬に睡眠薬成分が混入するという事件がありましたので、

薬害による訴訟リスクは抱えている事業にはなるので、注意が必要です。

後述する事業もそうですが、ヘルスケア事業にはそうしたリスクをどうとらえるか、が大事です。

栄養製品としてトップメーカー

医療者の中で、名前を知らない人はいないのではないかというくらい、日本の栄養製剤のシェアの多くを占めている商品がエンシュアです。

その他にも、海外では、乳児用としてSimilacという粉ミルクが普及していますし、糖尿病患者用の栄養剤としてグルセルナ、肺疾患患者用のプルモケアなど、

栄養に特化した商品ラインナップを有しています。

日本の医療現場では、栄養管理は最重要とはされてきませんでしたが、欧米では、患者さんの管理において基本とされる要素となります。

えむべえも患者さんに処方する栄養剤の中では、もっとも多いものになります。

味に関しては好き嫌いがあると思いますが、えむべえが以前にいちご味を試飲した時は飲みやすかったです

えむべえが伸びると思っているのはこの分野で、今後、新興国も高齢社会になり、需要が増えるのではないかと思っています

血糖測定器のフリースタイルリブレが秀逸!

糖尿病患者さんにとって、血糖測定は非常に重要な処置です。

ただ、現状の血糖測定では、少量ですが、血を採取するために、針で指や耳たぶなどを刺し、

出血をさせる必要があります。

測定している血糖も、スマートフォンの連動アプリで把握することが可能です。

糖尿病患者の数は基本的に右肩上がりですので、今後も需要はのびていくと思われます。

侵襲が小さく心臓弁膜症の治療が可能になる

アボット社が販売しているMitraClip(マイトラクリップ)は、高齢社会で増加傾向にある、心臓の弁膜症疾患、僧帽弁閉鎖不全症の治療機器です。

かつてはリウマチ熱という病気の後遺症として発症することが多いとされていましたが、

現在では、高齢社会に伴い、増加傾向にあるようです。

えむべえは医者ですが、心臓の専門家ではないので、詳細については述べられませんが、

今後も増加する可能性が高い疾患であり、

従来の外科手術に耐えられないような状態の悪い患者さんにに対しても対応可能なMitraClipのニーズは高まっていくことが考えられます

アボットの今後の見込み

ここまで述べてきたように、アボット社が分離せずに残した事業は、

今後増加する可能性が高い疾患を対象にした診断機器、医療機器、治療薬に重点を置いているように思います。

もちろん未来のことはわかりませんし、競合する企業も同様の疾患を対象にした商品開発をおこなっていると思いますが、

現状でアボットの商品の品質はかなり高いものなのではないでしょうか。

えむべえは、アボットの株価が60ドルくらいの時期にある程度購入していますので、

多少の株価下落では含み損にはならない計算になっています。

 

以上、アボットの紹介でした

投資は自己責任でお願いします。

 

少しでも参考にしていただければ幸いです、それでは。